今回は介護に関する体験談を執筆しました。
エッセ編集部で東京医療保健大学の講師の方にも監修してもらって、注意点に関する部分も深堀して解説いただいているので、これから親や祖父母などの介護認定を受けようと思っている人にとってはとても役に立つ内容になっていると思います。
介護認定の手順を誰も教えてはくれなかったから苦労した
これは完全に私の個人的な見解なのですが、医療が発達し、日本人の寿命が延びて、高齢化社会になる未来、我々が子どものころにうっすらもう見えていたことだと思うんですよね。なのに、学校でも塾でも誰も教えてくれなかった。日本の介護保険の制度はとても充実している一方で、使いにくい、利用しづらい、申請方法がわかりにくい、といった側面も問題だと思っています。
なので、簡単に親が要介護になりそうだ!と思った瞬間に何からやればいいのか、簡単にステップをまとめてみました。
要介護になるかどうか?判断するのは自分じゃない
なんの知識もなかった私は、家族の中で「親の介護認定をとるべきか?」みたいな不毛な議論をすることからはじまりました。そもそも介護の認定って、素人の我々が決める問題じゃないんですよ。だから、介護が必要になるかも!と思った瞬間、まずは地域包括支援センターに行って申請をする必要があります。
地域包括支援センターで申請の仕方を教えてもらおう
エッセの記事にも書いたんですが、
40歳になると加入が義務づけられている介護保険。会社員の場合、64歳までは健康保険などと一緒に徴収されています。
引用:超初心者が直面した、親の介護認定申請と意外な落とし穴
しかし、65歳になった月からは、市区町村からの徴収にきり替わるので、注意しましょう。
知っているようで、知らない事実。40歳から介護保険の支払義務が発生しているんです。で、これ、うっかり未納していると、肝心な介護保険を利用できないという仕組み。なんだかすごいトラップを仕掛けられている気分になるのは私だけでしょうか。
早期退職とか、個人事業主だったりした場合は、手続きができていないケースがあるようで、注意しておけって言われても、現役世代でこのシステムばっちり理解してる人ってどのくらいいるんだろう。
とにもかくにも、支払いができているかどうか、住民票がある地域包括支援センターにいけばすぐに調べてもらえますから、親が倒れたり入院したりした場合には、早めに相談するようにしてください。私の場合は遠方だったので、すべて電話とメールで相談できました。
介護認定調査員と平日の時間でスケジュールの調整をせねばならない
これが働いている人にとっては超負担。何しろ私のときは、担当してくれた介護認定調査員は平日の9~16時しか稼働しておらず、その時間って絶賛仕事中じゃないですか。スケジュール調整するところから、めちゃめちゃ苦労したのであります。
介護施設などに入所中であれば、ケアマネージャーがすべて対応してくれるのですが、最初のステップはそこに入るために介護認定ほしいから調査員を呼ばねばならず、家族の負担が大きいなと思いました。
介護認定調査員のレポート内容が主体で介護認定の審査がされる
介護認定調査員が面談の時に聞くのは体の健康状態や認知機能、精神状態や生活能力など、全部で74項目。担当者がレポートを書いて、各自治体でコンピューターと人間との両方でジャッジされる仕組みです。
コンピュータによる解析結果を踏まえ、保健・医療・福祉の学識経験者(5人程度)からなる介護認定審査会で、主治医意見書、特記事項の記載内容をもとに判定されるそう。
引用:超初心者が直面した、親の介護認定申請と意外な落とし穴
私の個人的な主観ですが、体の健康状態のところが、よほど、歩けないとか、着替えられないとか、支障が出ていれば、認定が付きやすい傾向にあるようですが、ちょっとボケはじめているとか、物とられ妄想がひどくで家族が疲弊しているとか、なんかこうパッと点数化が難しそうな老齢者ならではのメンタル問題みたいな部分って、客観的な具体事情を説明できないと、ちゃんとポイントとして加算されにくいような感じもしました。なので、初回は家族の同席があった方がいいように思います。「何に、どのくらい、困っている」をハッキリ認定調査員に伝えないと、介護認定自体が軽く判断されて結果的に負担が家族に押し寄せるような事態にもなりかねません。
というわけで、次回は実際の介護認定調査を受けたときの様子などを詳しくご紹介しようと思います。