嫁と姑の距離のとり方は、いつの時代も難しいもの。ドラマの『美食探偵 明智五郎』では自分の味付けを押し付けてくる義理母に悩む主婦が登場して話題になりました。
同居していなくとも、直接ぶつかっていなくとも、嫁がストレスを抱えているケースは実際にかなり多いようです。今回は20~40代の働き盛りの女性3人に話を聞きました。
業務用サイズの食材を送りつけてくるキッチンハラスメント
東京在住のHさん(20代・専業主婦)の家には、夫の実家から毎月、さまざまな食材が段ボールで送られてくるといいます。
「ワカメやヒジキといった乾物類が多いのですが、こんなもの、東京でも買えるのに、どういうつもりで詰合せてくるのか正直意味不明です。姑が送ってきた食材に冷蔵庫を占領されるなんて、最悪な気分。」
Hさんの夫の実家は、飲食店を経営しているそうで、「食材を業務用サイズで仕入れているから安い」という理由でさまざまな食べ物が送られてくるそう。育ち盛りの子どもがいるわけでもなく、夫婦2人暮らしなのに消費しきれない量が届くのが、毎月大きなストレスに。
旦那の些細な一言に過剰反応するキッチンハラスメント
埼玉県在住の主婦Kさん(30代・会社員)は、夫の実家に滞在したときに、思わぬ事態に直面したそう。
「主人の家に帰省したとき、食後に義母がイチゴを出してくれたんです。『わぁ、くだもの久しぶりだなぁ』って主人が言ったのですが、後日、義理母から『普段、くだもの食べさせていないんでしょ』と大量の果物が送られてきました。嫌がらせでしかないと思います。」
Kさんの義理母は、早くに夫と死別しているそうで、息子であるご主人への愛情が人一倍強いと感じていたそう。どこに怒りのスイッチがあるかわからないので、帰省すること自体が精神的な負担になっているといいます。
息子夫婦の台所を漁るキッチンハラスメント
神奈川県在住のFさん(40代・派遣)は、家から歩いて15分のところに住む義理の母親に悩まされています。
「私たちの住んでいる家を別荘だと思っているのか、連休になると義母が必ず遊びにやってきます。キッチンのものをアレコレ試して、『これちょうだい!』とねだってくるので、“一個人”と言う言葉を使って、キッチン漁りを止める様に言いましたが、いっこうに変わりません。」
当初、頭金を出すから同じマンションに引っ越して来ようとしたFさんの義理の両親。「同居と同じくらい同じマンションもやだ!」と、マンション購入時に自分の意思を強く通したFさんでしたが、家が多少離れていたとしても、たびたび遊びに来てはキッチンにまで立ち入ってくる姑に頭が痛いそう。旦那さんに相談するも、思いは届かず。
結婚したら“息子は別世帯”という意識が低い姑たちがトラブルを引き起こす
今回、ご紹介した3人の女性は、同居でも、二世帯住宅でもありませんが、どの義母たちにも共通するのは「家計の足しに」「栄養バランスが」「一緒に過ごしたい」などと、嫁の気持ちを完全に無視する形で、台所事情にまで口を出しているところが問題です。
いくら親子とはいえ、息子夫婦は別世帯、そして別の家計でやりくりしているんだという点を尊重する必要があるといえますね。
いつまでも子離れできていない母親は、嫁に対するキッチンハラスメントを無意識のうちに連発してしまう可能性が高いと言えます。